私の政治理念は「保守」です。
革新の反対として守旧派や現状維持派と誤解されがちですが、
決して必要な変革を否定する理念ではありません。
私がなぜ保守なのか、私が大事にする理念を是非聞いてください。
保守主義は、三つの理念から成り立っています。
一つ目は、「汝、自らを疑え」と為政者(政治家)に対し、自らの能力を過信せず、失敗するリスクを考えて、常に慎重に政治を行うことを求めています。
二つ目は、「社会を有機体と捉えよ」と為政者に対し、花を傷つけると簡単に枯れてしまうように、社会も些細な事から崩壊することを肝に銘じ、政治を行うことを求めています。
三つ目は、上記の二つの理由から、変革を行う時は、「漸進主義」をとり、失敗した時に後戻りできないほどの急激な変革は慎むように求めています。
一言で言えば、「国家は儚いものと心得よ」
保守主義とは、変えるか、変えないか、ではなく、どう変えれば失敗しないかに重点を置く政治理念です。
保守主義は中世以降イギリスで発展したと言われています。建国して間もない国ではなく、受け継いできた国をどう引き継いでいくかが重要となる伝統国家イギリスで保守主義が発展したことは当然ともいえます。
私は、この保守主義の理念は、我が国において政治を行う際にもとても有用だと考えています。
何故なら、我が国は現存する世界最古の国家だからです。
我が国は、文字がない時代から続いていますが、さかのぼれる史料からみても、少なくとも1200年以上は続いている国家です。イギリスの比ではありません。
我が国こそ、受け継いできた国をどうしたら持続できるかが最も重要な国だと思うのです。
しかし歴史を振り返っても、人類は国を持続させることが得意ではありません。変革によって滅びた国、変革ができずに滅びた国、いずれも枚挙に暇がなく、歴史の教科書に出てくる中世以前にできた国は、我が国を唯一の例外として全て滅びています。
国が滅びるということは、為政者のみならず、国民の生活も守られないということです。だからこそ、現代の我が国を担う為政者は、失敗するということは1200年以上受け継いできた国を滅ぼす可能性があるということを肝に銘じて、我が国を育み、受け継いできた先人達、そしてそれを引き継ぐ次世代のためにも、責任ある国家運営が求められると思います。
現存する世界最古の伝統国家日本を確実に次世代に引き継ぐ、その責任を担う政治家として、
私は「保守」なのです。